指摘されたらまずは根拠を

税務調査が実施された場合、調査官から何も指摘がなく終わるのが理想ですが実際にはなかなかそうはいきません。


実際の現場では何かしら指摘され、その指摘を納税者側が受け入れ修正申告することで調査が終了することがほとんどです。


その指摘があった場合、まず確認することの1つがその法的根拠です。


よくあるのが、〇〇費が多い、同業他社と比較して高い、一般的には〇〇、などといった理由で指摘し否認しようとするパターンです。

このような場合、なんとなく調査官が言っていることが正しく納得してしまいそうです。

また、その指摘にすぐ反論してしまうことで水掛け論になってしまうこともあるでしょう。


このような時は、なんとなく納得したり反論するのではなく、まずはその法的根拠を尋ねることが重要です。


法的根拠の重要性

調査官は法令に従った適正かつ公平な課税のための調査を行う必要があります。


そして、もし否認される場合は、調査官の経験や感覚、感情などで行われるものではありません。

あくまで、法律を根拠に行われるものなのです。


役員報酬の金額の妥当性などは、確かに同業他社との比較もあり得ます。

しかし、例えば消耗品や交際費などは、同業他社と比較して高い、売上に対して多すぎる、一般的にはもっと少ない、などといった理由だけで否認されるものではありません。


このような場合は、否認する根拠法令を明示するよう伝えることが重要です。

もしその法的根拠が示されれば、それに対して反論(別の法的根拠や解釈の相違など)していくこととなります。

否認指摘があった場合はすぐ反論するのではなく、法的根拠の明示を受けたうえでそれに対して反論することが大切です。


調査官側でその根拠を示すことが出来ない場合は、否認指摘そのものが取り下げられる場合も多いです。


まとめ

本日は、否認指摘を受けた場合の法的根拠の確認の重要性についてお伝えしました。


調査官から指摘を受けるとなんとなく納得しそうになりがちです。

納得して修正した場合、基本不服申立ては出来ません。


否認は感情や感覚、経験によって行われるものではなく、あくまで法律に基づいて行われるものです。


すぐ反論したり納得したりしそうですが、まずはその根拠を確かめることが重要で結果にも大きく関わってきます。


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