税務調査に関する情報をどう捉えるか

税務調査について調べようとすると、いくらでもその情報を得ることができます。


書籍もたくさんありますが、多くの方が参考にしているのはネット上の記事やYouTubeではないでしょうか。

税務署から連絡があり調査が実施されることとなった場合、これらの情報は大変参考になりますので、まずは調べてみることが大切です。


中には専門的で難しい内容もあり、調査日までの時間は限られているため、税務調査とはどういったものか、どのように進んで終わっていくのかなど、実際には概要の把握になるかと思います。


短期間で得たこれらの情報を、実際の調査で活用できるかどうかは別となります。

そして、これらの情報の使い方次第では逆効果となるケースも多々あります。

YouTubeの通りに

※守秘義務の関係上、一部内容を変えています。


税務調査が一旦開始され、途中からご依頼をいただくことがあります。

その場合、ほとんどのケースでこじれていたり、調査が長期に渡って続いていることが多いです。


途中からのお問い合わせのため、まずはこれまでの状況や対応を伺うのですが、YouTubeでみた通りにしていますという回答を多く受けます。


例えば、拒否できる、回答しなくても良い、見せる必要はない、曖昧にする、こう聞かれたらこう答える、など様々です。

確かにその通りで、間違ってはいません。


拒否可能か、義務はあるのか、というご質問を受けた場合、「可能、義務はない」というのが答えとなります。

答えとしては正しく、間違ってもいないのですが、実際の調査現場に置き換えた場合、それが逆効果となる危険があります。


調査で大切なことは、当初から納税者と税務署側とが一定の信頼関係を築きながら、協力して調査をすすめることです。

実際の調査官は人間ですし、調査の指揮を執るその上司もまた人間です。


最初から関係性を築かず敵対関係のまま進めることで、本来決着できるポイントから大幅に負担が増える状況に陥り、どんどん状況が悪くなっていきます。


途中のその状態から税理士が入っていっても、ある程度軌道修正は出来ますが、状態としては手遅れです。

本当はもっと少ない金額で決着でき、調査自体もすでに終了している段階なのにという状態です。

まとめ

調査を受ける側としては、金銭的、精神的負担を少しでも少なく、かつ短期終了ということが大きな目的となります。

相手を負かしたり、困らせたりすることではありません。


個人事業主の方が調査対象に選定されたという時点で、一方的に勝つという可能性は限りなくゼロです。


また、調査官や税務署は1つの方法が拒否されたとしても、調査に必要とあれば他にその手段をいくらでも持っており、しようと思えばその目的を達成するためにいくらでも時間をかけることもできます。


大切なことは、調査の連絡があった段階で着地点を見極め、双方がそこに近づいていけるように進めることです。

そのためには、出来る出来ないでの画一的な判断ではなく、そのもう1つ先を見据えての判断が重要となってきます。