調査当日では終わらない

調査のご依頼がある場合、よく聞かれることの1つとして調査がいつ終わるのかということがあります。


個人の場合、実地調査はまず1日と言われることが多いです。

1日で終わらない場合、追加でもう1日と言われることも多いです。


税務調査というと、この実地調査が終われば終了というイメージをお持ちの方も多いのですが、本当に大変なのはこの後です。

特に事前対策もせず調査を受けた場合、最終的な終了まで通常早くて1ヵ月~1ヵ月半はかかります。


長引くケースも多々あり

※守秘義務の関係上、一部内容を変えています。


これまでの経験上、1ヵ月~1ヵ月半で終われば順調な方です。

長引く場合は半年、それ以上かかったケースもあります。


長引く要因の1つとして、そもそも税務署と納税者側の事実認識が違う場合や、それが原因で反面調査を実施しそれに時間がかかっていることがあげられます。

納税者側が事実はこうだと説明しても、色んな状況から税務署側もそのまま受け入れるわけにもいかず、納得するまで調査を続けます。

それが仕事ですから仕方ない面もあるかもしれません。


ただ、こういった場合はこちらとしても真実を伝えているわけですから折れるわけにもいかず、そこは粘り強く説明し、場合によっては追加で根拠資料を作成しながら進めていきます。


また、税務署側の指摘に納得がいかず平行線でなかなか着地点が見つからない場合もあります。


こうなると納税者側は精神的負担が重くなり、仕事や日常生活にも影響がでてきます。

「調査のことが頭から離れない」という言葉は依頼者様からよく聞く言葉です。


調査当日に指摘事項を伝えられることは少ない

これまで調査当日に指摘事項を全て伝えられたといったことはありません。


売上の期ズレや入金額で計上している場合などは明らかな間違いですから、この辺りは当日伝えられることはありますが、それ以外はほとんどありません。

事業割合の状況は聞かれても、それを当日否認してくるといったこともありません。


調査官はまず上司に報告する必要があります。

報告後、指摘事項をまとめてきて私の方に電話があります。


ここから本当の交渉のスタートです。


明らかな間違いのみの指摘だったら納税者側も納得しやすいのですが、実際はなかなかそうはいきませんので、どうしてもある程度の時間を要することとなります。

まとめ

今回は実地調査が終わった後が本当のスタートといった内容を実例をもとにお伝えしました。


1ヵ月半程度でスムーズに終われば精神的負担も少なくいいのですが、実際はそうならないことのほうが多いです。

交渉と早期決着、調査ではこのどちらも重要です。


私も、個人の方の税務調査に関するご相談をお受けしております。

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